国が農家に畜産振興を促進して、牛馬などの優劣を競うために、品種改良を盛んに奨励した時代に、各生産者が育てた鯉の成果を発表する場を品評会と見なしました。
今日では、大小様々な品評会が全国各地で開かれていて、アメリカやヨーロッパをはじめ、アジア各国はもとより、オーストラリア、ブラジル、南アフリカなど、錦鯉品評会は六大陸のすべてで開かれています。
山古志地域では毎年10月に、日本で最も古い歴史を誇る長岡市錦鯉品評会を開催しています。
品評会の審査では、品種やサイズの違う鯉を同一基準で審査するのは難しいので、出品鯉は細かな区分で分類されます。
一つの基準は鯉の大きさによる「体位区分」で、出品魚の一尾ずつを正確に測定し、5センチ刻みを体位区分とします。
もう一つの分類基準は「品種区分」です。出品数の少ない品評会では複数の品種を一つにまとめて一区分としますが、大きな品評会では品種が細かに分類されて審査されます。
日頃の飼育技術の成果を披露する正念場が品評会で、そこでの情報交換がその後の飼育技術の向上につながります。