1.山古志ってどんなところ?
みなさんは「山古志」という地域を知っていますか?
聞いたことがある人はおそらく、2004年に新潟県中越大震災で大きな被害を受けた新潟県の中越地方にある地域という印象が強いと思います。しかし、それ以外のことを知らない方が多く「山古志ってどんなところなの?」という質問が飛び出すことがしばしば。新潟県内に住む方も、それ以外に住む方もあまりよく知らないというのが現実でした。このままでは、
「謎の地域、山古志」
という印象が根付いてしまうのではないか・・・。そこで今回、「山古志」とはどんな地域なの?ということをみなさんにお伝えし、
「魅力あふれる地域、山古志」
であることを知っていただけるようにお話させていただきます。
2.山古志の歴史
山古志とは、新潟県中越地方の長岡市の山間に位置する地域です。1956年、4つの村(種苧原村・太田村・竹沢村・東竹沢村)が合併し、山古志村が発足しました。歴史的な文化遺産を受け継ぎながら、住民は生活を続けていたのです。2004年の新潟県中越大震災後の2005年に長岡市に合併されており、長岡市山古志地域となりました。
丘陵地の斜面に広がる「棚田」や錦鯉発祥の地として「錦鯉の養殖」、千年の歴史を持つと言われ、国の重要無形民俗文化財として現存する「牛の角突き」と呼ばれる闘牛などで有名な地域です。また、昔から絶景の眺められるビュースポットとしても知られているので、多くのカメラマンが訪れ、日々の風景を撮影しています。先人たちが山を切り開いて作り上げた景色は、それはそれは、感動するほど綺麗です。
2004年10月23日、新潟県中越地震が発生。山古志は甚大な被害を受けました。
「あの日、山が崩れ。道が消えた。」
地震発生前の綺麗な風景は、土砂崩れにより著しく崩壊し、そして消えてしまったのです。山古志地域内のほとんどの道は寸断され、通行できない状態へ。山古志の住民は孤立してしまい、当時の山古志村長、故、長島さんは全村民に対し、避難指示を出しました。
11月に入ると長岡市内に仮設住宅の建設が着工されました。1ヵ月後の12月10日には仮設への入居がはじまり、体育館での避難場所も、仮設住宅の住み分けも、山古志のコミュニティを崩さず、小中学校も市内の学校に間借りする形で再開されました。集落ごとにまとまっていることでだれも孤独にならないよう、住民同士が助け合い、支えあっていけるようにという配慮からでした。
山古志へつながる道は土砂でふさがり、ほとんどの家が半壊、全壊してしまいました。しかし、多くの方のご支援、ご応援のおかげで、道は奇跡的な速さで開通、その後も急ピッチな復旧作業を進め、山古志は着実に復興に向かっていきました。そして、山古志住民たちは、長い避難生活を乗り越え、多くの皆様からのご支援をいただき、山古志は復活しました。
山古志は今、未来へ向けて歩んでいる最中です。山古志住民の笑顔が光る、魅力的な地域になっています。
3.冬には背丈を超える雪の壁が出現する「豪雪地帯」
豪雪地域としても有名な山古志では、冬に3~4mもの雪が降り積もることもしばしば。
昔から大雪と付き合ってきた山古志の人々は、独特の文化を形成していおります。雪室で野菜を保存するのもその一つです。美味しく糖度が増すので、今では特産品としても知名度が上がっています。
4.内在する集落の特徴
「長岡市山古志」は大きく分けて5つの地区に分けられます。
その地区ごとにいくつかの集落がある中山間地域で、それぞれの集落で自然を存分に楽しめるビュースポットや観光スポットがあります。
これから、それぞれの地区について説明していきます。
山古志オフィシャルサイトより(http://www.yamakoshi.org/)
■虫亀地区
虫亀(むしがめ)と呼ばれ、長岡駅から山古志へ向かうと一番最初に入る地区です。世帯数が多く、直売所や民宿、食堂もあります。また美しい景観に魅了され、多くの写真家が訪れる地域とです。地元のお母さん達が切り盛りしている農家レストラン「山古志ごっつぉ多菜田(たなだ)」では、美味しい地元食材を用いたお食事を楽しむことができます。
■竹沢地区
竹沢(たけざわ)と呼ばれており、最寄りのインターチェンジである関越自動車道・小千谷IC方面から山古志に向かうと一番最初に入る地区です。竹沢、間内平(まないひら)、菖蒲(しょうぶ)、山中(やまなか)、油夫(ゆぶ)、桂谷(かつらや)の6集落からなり、長岡市山古志支所がこの地区にあります。やまこし復興交流館おらたるや古志高原スキー場などがあり、四季を通じてレジャーや観光を楽しめ、また、錦鯉の生産が盛んで、錦鯉発祥の地の碑があるのがこの地域の特徴です。
■東竹沢地区
東竹沢(ひがしたけざわ)と呼ばれており、梶金(かじがね)、木篭(こごも)、小松倉(こまつくら)の3つの集落があるのがこの地区です。手掘りのトンネルでは日本で一番長い877mの距離のある中山隧道(ずいどう)や、新潟県中越大震災に関する資料を展示し、地元の特産品も販売している郷見庵(さとみあん)があります。自然を満喫できる散策コースが多くあり、観光スポットとしておすすめの地域です。
■三ヶ地区
三ヶ(さんが)と呼ばれ、池谷(いけたに)、楢木(ならのき)、大久保(おおくぼ)の3つの集落があるのがこの地区です。山古志闘牛場では、千年以上前から行われていると言われる伝統の「牛の角突き」を観覧することができます。闘牛交流牛舎では牛舎見学や闘牛との触れ合いが可能です。楢木集落は別名、天空の郷と呼ばれ、飯盛山公園からは美しい景色を一望できます。
■種苧原地区
種苧原(たねすはら)は、棚田が多く点在し、山古志有数のお米の産地です。きれいな棚田の風景を見ることができます。アルパカ牧場があり、もこもこしたアルパカと触れ合うことが可能です。冬にはさいの神という行事が行われ、竹や木の骨組みにわらを積みあげた大きなさいの神を作り、正月初めや書き初めなどと一緒に燃やして豊作、無病息災を祈ります。
さらに詳しく知りたい方は、こちらから御覧ください→山古志オフィシャルサイト(http://www.yamakoshi.org/)
5.東京駅から山古志へのアクセス
新潟県長岡市の中心部に位置する長岡駅。東京駅から上越新幹線に乗り約2時間ほどで到着できる好立地に位置します。長岡駅から約19km。車で約30分で山古志まで行けます。
一気に都会から山奥に進んでいくどきどき感を味わえます。(笑)
山古志には魅力あふれる集落がたくさんあります。それぞれの集落で共通して言えるのが「豊かな自然と素敵な景観を一望できること」です。
6.見どころ、名産品をご紹介します!
是非とも、見に行ってもらいたいところ、名産品をご紹介します!
まずは、なんといっても自然豊かな風景。これを見るなら、ここ!
他にも素敵なビュースポットがあります。これは「絶景!!ビュースポット巡り」にてご紹介します。
続いて、ナウな名産品をご紹介!それがこちら!
「小太郎サイダー」です。山古志名産のかぐら南蛮という唐辛子の一種を用いたサイダーで、ぴりっとしつつも、キレの良い味わいが特徴のサイダーです。是非、ご賞味してください。
山古志では、都会や市街地中心部では味わえない、四季の変化を感じることができ、素敵な名産品も多数品揃えされています。そして、歴史を感じながら集落を巡り、山古志を知り、好きになって、さらに山古志ファンが増えてくれたらうれしいです。